効果を必要時まで延長させて対応する早朝高血圧

血圧はふとした拍子で変動することも多いパラメーターであり、高血圧の診断やそのコントロールはしばしば難しさを伴うこともあります。高血圧治療においては降圧剤を用いて目標血圧にうまくコントロールすることが目指されますが、医療機関で測定した血圧が必ずしも家庭での血圧と一致するとは限らないというりすくがあります。また、血圧は日内変動も起こすことから朝と夕方とでは血圧の値が異なるということも珍しくありません。しかし、一日を通じて正常域に血圧を保つことが高血圧治療においては重要な観点とされていることから、それをうまく行っていくための治療方針の策定が重要となっています。特に問題となってきているのが早朝高血圧の存在です。昼間は正常域に血圧がコントロールされていても、早朝の時間帯だけはうまく制御されずに血圧が高い値を示してしまうということがしばしば見られるようになってきているのです。明け方になって心筋梗塞や脳卒中を起こして救急車で運ばれることが多いのは早朝高血圧が原因であるという指摘もされてきており、朝に血圧が高くなりがちな患者への適切な治療の実施が求められるようになっています。その基本的なアプローチの一つとして標準的になってきているのが降圧剤の効果を朝まで延長させるというものです。長時間作用型の降圧剤や徐放剤を用いることで、有効な血中濃度である時間を朝まで延長させるというのが典型的な方法となっています。また、朝に投与していた薬を夜に投与することによって必要な時間帯まで効果を延長させることも可能です。降圧剤の変更や投与方法の変更によってこういった問題への解決が可能になっているのが現状となっています。